灯りを愛でる ~おすすめランタンと選び方~

灯りを愛でる おすすめランタンと選び方

自然の中で行うキャンプでは、夜は当然ながら真っ暗になります。
キャンプ場によっては街灯のようにライトがあるところもありますが、それでも普段生活しているような明るさではなく、灯りの準備はマストです。

「何を選んでいいの?」「どれが便利なの?」と初めのうちは分からないこともあると思いますので、おすすめのランタンと選び方について自身の経験と実感からご紹介します。

そして自分自身、最初のキャンプで真っ暗になってしまい、寝るしかないという失敗を経験して以来、色々なランプ・ランタン・ライトを集めてきました。
実はまだまだあって紹介しきれないのですが、並べて愛でてみたいと思います(^^)

【初心者の方向け】用意する灯りの種類と選び方のポイント

まずビギナーの方向けに、キャンプで必要な灯りの種類を説明します。

キャンプのスタイルやシーンによって違いはあると思いますが、ファミリーキャンプ2ルームテントというケースで、自分の経験からお伝えします。

これからキャンプを始めるという方であれば、

  1. LEDランタン
  2. ガスランタン
  3. オイルランタン
  4. ガソリンランタン

という順番で扱いやすいと思いますが、用途の違いを踏まえて検討する必要があります。
灯りで重要かつ必ず用意したいのは下記の3つです。

  • キャンプサイト全体を照らすメイン用
  • 食事や調理しているテーブルを照らす手元用
  • テントの中で使う就寝用
メイン✕テーブル近く✕卓上

キャンプサイト全体を照らすメイン用

まずはサイト全体を照らすメインの明かり。
キャンプ場の夜は基本的に真っ暗で、電灯も無いところがほとんど(むしろあって欲しくない)。
したがって自分で光源を用意せねばならず、LED一つでは明るさが足りません。

そこで光量が大きい、ホワイトガソリン・灯油やガスを燃料として使うランタンの出番となります。

コールマン 2500ノーススター

ホワイトガソリン・灯油を燃料とするものは燃料自体の運搬や保管に気を使う必要があり、ポンピングという空気を加圧する作業が必要となります。
ガス燃料のものはアウトドアショップやホームセンターなどでも売られているOD缶(Out Door缶)を使うもので、取り扱いが楽なので初心者にもおすすめです。

マントルという網状のパーツを炭化させ、それが熱により発光する仕組みが一般的で、そのマントルの取り付けや何度か使ううちに破れてしまったときは交換の作業が必要ですが、一度やり方を覚えてしまえば簡単です。

LEDよりは手が掛かるけどキャンプしている!っていう気になるし、明るさは随一です!

光量が大きいとそれだけ虫を寄せますので、テーブルから少し離れた場所に置きます。

食事や調理しているテーブルを照らす手元用

ランタン一つだと、周りを照らす or 手元を照らすの2択になってしまうので、テーブル周り用にもう一つ用意しておくのがおすすめです。

意外と忘れがちなのですが、調理や食事のときに手元を照らす明かりがないととても不便です。
手元が暗いと包丁で細かく切ったりする際に危ないですし、肉がちゃんと焼けているかも確認できません。

何よりせっかく美味しく作った料理が暗い中では悲しいですし、特に小さい子どもがいるファミリーは食事をしているときに手元が暗いと不便かつ危ないので、準備しておいた方が良いと思います。

アンティーク オイルランプとスノーピーク リトルランプノクターン

こちらのようなテーブル上で使う小型ランプだったり、メインよりは小型のランタンをテーブル近くに配置したりすれば手元も明るく照らせます。
LEDライトであれば、もし子どもが触ってしまっても安全なので卓上に置くこともできますし、虫も寄ってきにくいので安心です。

大光量のランタンは、虫が寄って来やすいので調理中や食事中は近くに置かない方が良いです。
また、蛍光灯を使うタイプも虫を寄せやすいので、白く光るライトは避けた方が良いと思います。

テントの中で使う就寝用

テントの中は原則として火気厳禁です。
したがって、ガソリンやガスを使うランタンは使えませんし、特に就寝するインナーテントの中では燃えるものが多く火事のリスクや一酸化炭素中毒のリスクが高いので絶対に避けなくてはなりません。

そこで、テントの中では基本としてLED一択となります。
テントの外で使っていたものを幕内に持ち込んでも良いですが、寝るときは光量を絞りたかったり、天井から吊り下げられる小型のものの方が使いやすいのでLEDのライトを持っておくと便利です。

ベアボーンズ ビーコンライトと5050WORKSHOPのMINIMALIGHT

僕がLEDを選ぶとき気にしているのは「白く光らない」ということです。
明るくて、ものを見やすく照らしてくれるのですが、どうしてもキャンプの雰囲気が変わってしまうので敬遠しています。

忘れがちですが、連泊の場合はバッテリーが切れるおそれがあるので、電源付きサイトを予約するかモバイルバッテリーを用意していってください。


それでは、一つずつご紹介していきます。

コールマン 2500ノーススター LPガスランタン

Coleman 2500ノーススター LPガスランタン

まずは抜群の光量と使いやすさを誇るメインランタン、コールマンの2500ノーススター
「これを買っておけば間違いない」という定番中の定番でもあります。

  • 光量1543ルーメン。ガソリンランタンに引けを取らずサイト全体を照らせる
  • マントルを簡単に取り付けられる&スイッチ一つで使用できるので初心者でも安心
  • 470gのOD缶で4〜8時間燃え続ける燃焼効率
  • 専用ケース付きで保管や持ち運びに便利
  • コールマン製なので壊れた時もリペアが安心
  • 明るさで他社製品と比べたときに価格も手頃

光量・扱いやすさ・コスパどれを取っても十分。
僕が最初に買ったランタンでもあるのですが、キャンプ場におけるメインの灯りとして、当然ながらできるだけ光量が大きいものがいいなと考えました。
そして他社の製品も見ていったのですが、同レベルの光量を持つ製品は軽く1万円を超える中、2500ノーススターは1万円を切っており圧倒的にコストパフォーマンスに優れているといえる状態でした。

ガソリンランタンはちょっとハードルが高いな、という方もガスランタンであれば取り扱いは非常に楽ですし、燃料もOD缶なのでほかのガスストーブやガスバーナーと併用できるので効率的です。
なお、OD缶はサイズも種類がありますが、メインランタンで使う場合は470gだと思います。
それより小さい230g缶だとあっという間に燃料切れを起こします。(初回のキャンプでまんまと燃料切れを起こし真っ暗になりました)

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Coleman コールマン
・サイズ:約直径145×高さ260mm
・重量:約1.3kg
・材質:スチール 他
・明るさ:約320CP/200W相当(レギュラーガス使用時/約1543lm)
・燃焼時間:約4~8時間(470g缶使用時)
・使用マントル:95型
・付属品:ソフトケース
※:LPガスは別売りです

OD缶はAmazonなどで4本セットがセール価格で販売されていたりするので、そういうときにまとめて購入しておくのがお得です。

OD(アウトドア)缶
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フュアーハンド ベイビースペシャル 276

FEUERHAND ベイビースペシャル 276

こちらもそのサイズ感や扱いやすさから定番です。
メインを補助する役割にもなりますし、もちろんこれだけでもOKなランプです。

灯油やパラフィンオイルで直接火を灯すもので、僕はパラフィンオイルを使っています。
パラフィンオイルというのは常温では固まらない液体のキャンドル(ロウソク)。臭い・油煙・ススがほとんど発生せず、引火点が106度であり引火性・揮発性が低いので、灯油やガソリンより安心して使えます。
また、虫除けのハーブオイルが配合されたものや、アロマオイル配合のものもあります。

最初、燃料が異なるものは増やしたくないと思っていたのですが、この雰囲気には抗えませんでした。
ロウソクのように揺らぐ炎が魅力で、ガスランタンで発生する「シュコー」っという燃焼音もしないのでキャンプの夜を静かに過ごしたい場合はベストでないかと思います。

使って分かったのは、想像していたよりも燃費がいい!ということでした。OD缶を使うガスランタンは燃料切れでガス交換しないといけなくなるのも早いのですが、こちらのオイルランタンは余裕で一晩保ちます。

一時期品薄でしたが、だいぶ在庫が安定してきました!

FEUERHAND(フュアーハンド) ベイビースペシャル 276 ジンク
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FEUERHAND(フュアーハンド)
燃料:灯油またはスターパラフィンオイル
サイズ:15cm×26cm/重量:520g
タンク容量:340ml/燃焼時間:約20時間(灯油使用時)
材質:ガルバナイズドスチール
原産国:ドイツ

デイツ ハリケーンランタン78 クリア/ゴールドトリム

フュアーハンドでオイルランタンの良さを知ってしまってから、僕の心はロウソクのように揺らぐ炎とその扱いやすさの虜になってしまいました。

そこでさらに1台追加して購入したのがデイツのハリケーンランタン78。
こちらは江戸川屋ランプのオリジナルカラー新色です。

デイツ ハリケーンランタン78 クリア/ゴールドトリム
デイツ ハリケーンランタン78 クリア/ゴールドトリム

最初見たときに「美しいっ!!」と一目惚れ。調べてみると老舗の灯油ランプ専門店である江戸川屋ランプさんのオリジナルカラーのようで、定価は4,180円。

楽天や他のショップではちょっと高く販売されていますが、おまけで替芯が付いてくるものだったり、本家の江戸川屋ランプで買うと送料が掛かるので、それを含むとまあ法外でもないかなと思います。

たくさんのカラーやサイズ違いが発売されていて、その中でもこちらの78は小さいサイズのものなのですが、それがかえって雰囲気作りに一役買っていてとても気に入っています。
1台でメイン用として使うのであれば、より大きいサイズのものの方が炎が大きくなるのでおすすめです。

フュアーハンドとデイツを並べてみると

フュアーハンドとの比較はこちら。左がデイツ78、右がフュアーハンド276です。
どちらも夏場は虫除けのハーブオイル配合のパラフィンオイルを使うことで、テーブルサイドでも使えて重宝しています。

なお、江戸川屋ランプさんはオフィシャルサイトの他はYahoo!ショッピングのみです。
今なら在庫があるようです!欲しい方はお急ぎください~!

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DIETZ(デイツ)
■芯サイズ:4分芯ハード
■全高:約27cm

ベアボーンズ レイルロードランタン

ベアボーンズ レイルロードランタン

燃料を使わず、電気の力で明かりをつくるLEDライトはやはり便利です。
また、テント幕内ではガスランタンやガソリンランタンは火災や一酸化炭素中毒のリスクがゼロではなく使わない方が無難でもあるため、室内ではLEDとなります。

LEDでおすすめするのがこちらのベアボーンズ レイルロードランタン。

大きめのライトなので幕内のメインランプになり、LEDながら雰囲気抜群・光量も十分なので非常に重宝しています。
食事時などはテーブル近くに置くことでしっかり食卓を明るくしてくれますし、エジソン球タイプのLEDなので豆電球のように優しく光ります。

ガラスがあえての気泡入りで作られていて、アンティーク調になっていて雰囲気づくりに一役買っています。

以前は人気すぎて入手困難でしたが、最近は安定しているとともに、実勢価格もだいぶ安くなっています。

2022年5月現在、最安値は4,980円あたりです。

ベアボーンズ レイルロードランタン
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Barebones(ベアボーンズ)
LED:3.2Watt/ライトスペクトラム:3000K
ルーメンHigh:200/ルーメンLow:35
バッテリー:3.7V 4400mAh リチウムイオン
ランタイムHigh:3.5時間/ランタイムLow:100時間

ベアボーンズ エジソン ストリングライト/ペンダントライト

小ぶりの3連ライト。
LEDながらエジソンタイプという暖色系の明かりで、白く光ってキャンプの雰囲気を壊してしまうこともなく、非常に上質な空間に仕上げてくれます。

幕内やテントの入口に吊るしたりはもちろん、USB給電なのでモバイルバッテリーに繋げばどこででも使えることが便利です。

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Barebones(ベアボーンズ)
・LOWモード:40ルーメン/1.2ワット/7時間連続使用可能
・HIモード:250ルーメン/4.8ワット/2.5時間連続仕様可能
※ランタイムはベアボーンズポータブルチャージャー(4400mah2.4A)を使用した場合の数値です。
・防水性:IPX4
・付属品:ストラップ付ケーブル(3m)、吊り下げ用カラビナ

僕は実際にこちらの3連のストリングライトを使っているのですが、小さいながらもテント内を十分に明るく照らしてくれます。写真のようにタープに吊るして照らすことももちろん可能です。

2段階調光で明るさを調整できるのですが、MAXだと逆に明るすぎるなというレベルなので、テント内での使用、あるいはサイト内を雰囲気良く仕立てるにはこれだけで十分かも。

そのストリングライトに連結できる一灯のペンダントライトも売っています。
同じ仕様なので、そこにジョイントもできるし、単体でも使えるし、という利便性の高いライト。おすすめです。

ベアボーンズ ビーコンライト

もう一つ、これはテント内を下方向に照らしたいと思い用意したライトです。

レイルロードは大きいのですがその分充電の消費が早く、一晩の間に切れてしまいます。
ストリングライトは充電式ではなく、モバイルバッテリーなどに繋いで使うのでその点だけネックです。

このビーコンライトはUSBでのバッテリー充電式で、明るさを落としてローの状態で使えば200時間保つという使用可能時間が魅力。実際に一晩中点けっぱなしでも切れることはありませんでした。

本体上部を回して調光でき、持ち運びや吊り下げもできるのでとても便利に使えるライトです。

夜に子どもがトイレに行ったりするときに、こちらを自分で持って行ってます

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Barebones(ベアボーンズ)
・サイズ : H15.2cm x W7.6cm
・重さ : 127g
・素材 : スチール・プラスチック・ゴム
・LED : Cree社製LED球3W x 1 (調光可) 30~220ルーメン
・点灯時間 : 3(Hi)-200(Lo)時間連続点灯 (充電時間4-5時間)
・付属品 : 2200mAHリチウムイオン電池(内蔵)

スノーピーク リトルランプノクターン

卓上で使う雰囲気作りには抜群のランプです。小さな炎がキャンプの雰囲気をぐっと盛り上げてくれます。OD缶を燃料として使い、炎の大きさも調整できます。

驚くべきはOD缶を余すこと無く使い切る燃焼効率の良さで、ガスランタンやバーナーで使い切ったOD缶でもまだまだ点火・点灯し続けます。

スノーピークの商品はどれも人気で品切れになることも多く価格も釣り上がりますが、まとめて供給されるので定価販売を待つのが吉です。

スノーピーク リトルランプノクターン
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snow peak
●サイズ:42×40×105(h)mm
●重量:102g

アンティーク オイルランプ

フュアーハンドのランタンを買ったのだから、とテーブル上で使うオイルランプも購入しました。
火を守るホヤが美しいこちらのランプはφ90×H130mmと小ぶりですが、結構オイルがたっぷり入り最大燃焼時間は40時間。

アウトドアブランドのものではないのですが3,000円程度で、スノーピークのリトルランプノクターンと併せて卓上の雰囲気作りに一役買ってくれています。

アンティーク オイルランプ
created by Rinker
サイズ:約 Φ9.0×H13cm 燃焼時間:約40時間
素材:真鍮・ガラス / 綿

以上、自分が使っているランタンやランプをご紹介しました。

キャンパーの間では「ランタン沼」と言われるようにこの灯りの世界にハマると大変なのですが、ご覧のように当方肩を通り越して頭までどっぷり浸かっております。

いい湯だなぁ~ ブクブク…

もちろんたくさん買う必要はありませんが、下記の3つは最低でも必要だと思いますので、改めてもう一度。

  • キャンプサイト全体を照らすメイン用
  • 食事や調理しているテーブルを照らす手元用
  • テントの中で使う就寝用

真っ暗になるキャンプでは灯りが安心感には不可欠だと実感します。普段の生活では気付かない「ありがたさ」もストレートに感じます。
そして、灯りがあるとキャンプが華やかになりますし、子ども連れのファミリーキャンプでは安全のためにも超重要です。

ぜひ、お気に入りのランタンやランプを見つけてください!

コメント

  1. 賀茂左近 より:

    こんにちは、
    ランタン選びにとても参考になりました。
    次回は、ハリケーンランタンを考えています。

    • ありがとうございます!
      ハリケーンランタン、すごくおすすめです。明るさや燃料コストでいえば灯油を使う方が良いのかもしれませんが、パラフィンオイルは扱いやすいですし虫除けのものもあるのでこれからの季節におすすめです。

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