数回に渡りお伝えしているほったらかしキャンプ場。
このキャンプ場の魅力の一つに、温泉好きなら誰もが一度は訪れてみたい「ほったらかし温泉」がすぐ隣り、徒歩3分の距離にあることが挙げられます。
ほったらかしキャンプ場についてはこちらの記事をご覧ください。
ほったらかし温泉
ほったらかし温泉は海抜700mに位置するアルカリ性の単純温泉。
キャンプ場同様に山の上にあるので甲府盆地を見下ろし、遠くに富士山を望む絶景の露天風呂が有名です。
桃の花でピンク色に染まる春、涼しい風が吹き抜ける夏、紅葉に包まれる秋、透き通った空気で満天の星や富士山を眺める冬、と四季折々の楽しみ方ができます。
2つの温泉がある
ほったらかし温泉には「あっちの湯」と「こっちの湯」という2つの浴場があり、それぞれ源泉が異なります。
- あっちの湯:新源泉 PH 10.1
- こっちの湯:旧源泉 PH 9.68
どちらもアルカリ性の単純温泉なので肌に優しく、源泉かけ流しの内湯と外湯(露天風呂)を備えています。
もともとは「こっちの湯」が平成11年にでき、「あっちの湯」は平成15年末にできたそうです。
泉質に大きな違いはなく、お風呂もどちらも内湯と外湯を備えているのですが、眺望の角度や営業時間が異なります。
日の出を見れるのは「あっちの湯」
まず大きく異なるのが営業時間。
「あっちの湯」が日の出1時間前から22:00まで(受付終了は21:30)であるのに対し、「こっちの湯」は平日は10:30から17:00まで(受付は16:00まで)となっています。
※僕が行った土曜日はこっちの湯も18時過ぎでオープンしていました。
したがって、平日の夜に温泉に入ろうと思う場合や名物でもある日の出を拝めるのは「あっちの湯」となります。
なお、あっちの湯のオープン時間は日の出の時間に合わせて季節によって変わります。
- 12,1,2月:6:00前後
- 3月:5:30前後
- 4月:4:30前後
- 5,6,7月:4:00前後
- 8,9月:4:30前後
- 10月:5:00前後
- 11月:5:30前後
眺望の違い
どちらの湯も、富士山に向かって広がっているので眺望の角度が少し違うくらいです。
こっちの湯は木造と岩造りの露天風呂と木の香りが漂う内風呂。落ち着いた風情で雰囲気があります。
正面に富士山、右手に山梨百名山の一つ兜山の稜線を取り込み、眼下に甲府盆地を見下ろします。
あっちの湯は眺望も広さも全てが2倍くらいの大きさ。
右手に富士山、左手に大菩薩嶺を望み、眼下に甲府盆地東部を見下ろす雄大な眺望が広がります。
僕はこっちの湯のひなびた感じが好きだったな~
初日は「こっちの湯」で楽しみ、2日目の朝は「あっちの湯」に入るといった、ダブルでの楽しみ方ができるのもキャンプ宿泊の特権かもしれませんね。
温泉での得難い体験
温泉の中では写真が撮れませんので、その景色を絵としてお伝えできないのがもどかしいのですが、今回のほったらかし温泉で生まれて初めての体験をしました。
初日の夕暮れ
雨の中での設営を終え、カッパを着ていたものの足などは濡れている状態。
夕食前に温泉に入って温まろうということになり、辺り一面霧に包まれる中温泉に向かいました。
温泉に入ったときはまさに雲の中にいる状態。
これだけでも普段できない体験ですごいなーと思っていたのですが、しばらくするとすーっと風が。
しばらくすると目の前の霧が晴れ、眼下に広がる雲海。
そして遠くの雲も風に流され、夕焼けに染まる赤富士がお目見え。
凄い景色だ…と感動していると再度周りが雲霧に包まれてまた何も見えなくなる。
時間にして20分くらいの間の出来事でしたが、こんなにダイナミックな移り変わりは初めての経験でしたし、それを温泉に浸かりながら体験するということも非常に幻想的でした。
ほったらかし温泉からキャンプ場への帰途
温泉に行く時はまだ明るかったものの帰り道はほの暗く、霧の中に浮かぶテントの灯りがとても幻想的でした。
これはほったらかしキャンプ場に泊まって、夕暮れに温泉に入った人はみんな思うことではないでしょうか?
まるで外国のコテージに来たような風景。美しかった~!
日の出を温泉から眺められる
そしてこの「ほったらかし温泉」の目玉と言えば、日の出の1時間前から営業しているということがあります。
つまり早朝、日の出前から温泉に浸かり、ご来光を温泉から眺められるのです!
朝5時半、長蛇の列
前日、この温泉の素晴らしさを実感しましたので、朝何が何でも早起きして日の出を見ようと頑張って起きました。
さすがにこんなに朝早く来る人は少ないだろうと思っていたのですが…。
朝5時半のオープン直後に行ったにも関わらず駐車場にはたくさんの車が停まっていて、みんな朝一の温泉に備えていた感じでした。
そして入場券を買うところから順番待ちで、温泉への入口でもご覧のような長蛇の列。
気分は初詣の参拝で並んでいる感じ。
おそらくコロナの影響で脱衣所が混み過ぎないように配慮されていたのだと思います。
この日は途中から「こっちの湯」も開放されていたので、特別混んでいたのかもしれませんが、朝一は人気で込みやすい(特に週末は)という理解でいた方が良いと思います。
湯船に浸かりながら日の出を待つ
15分くらい並んでようやく温泉へ。
当然ながら温泉の中ももの凄い人の多さで、芋洗い状態でした…。
そして考えてみれば、日の出1時間前に開場しているので日の出まではしばらく温泉に浸かっていることになるんですよね^^;
一旦出てしまうとそこに他の人が入ってしまい、湯船から日の出を拝むことができなくなってしまいそうで、ガマン大会の様相を呈していました。
こちらは温泉を上がってからの写真ですが、このように山から朝日が昇ってきます。
ネックは料金が高めなことだけ
この通り、素晴らしい環境にあって絶対に満足できるほったらかし温泉ですが、唯一ネックと感じたのは料金。
キャンプ場に宿泊していても割引はありませんし、1回あたり800円掛かります。
つまり、初日の夕方~夜に1回、日の出を見ようと翌朝に1回と入ると1人1,600円。
そして子どもも0歳から料金が掛かります。0歳から小学生までが400円です。
家族で行くと結構な出費となりますので、ここだけが悩ましいところです…。
と、料金のことを書きましたが、それを払ってでも行く価値がある温泉であることは間違いありません。
近隣の方だけでなく遠方からも日の出を拝むために多くのお客さんが来ていましたし、何より絶景なので温泉好きの方に限らず、ほったらかしキャンプ場に行った際には是非とも温泉にも行ってもらいたいなと思います。
期待以上の温泉でしたので「ほったらかし温泉があるからほったらかしキャンプ場に行く!」という理由が作れるくらいの満足度でした。おすすめです!
ほったらかし温泉
基本情報
営業時間:年中無休 日の出1時間前から22時まで(受付終了:21:30)
住所:山梨県山梨市矢坪1669-18
電話:0553-23-1526
http://www.hottarakashi-onsen.com/
駐車場:280台
入浴料金
大人:800円
子ども:400円(0歳から小学校6年生まで)
その他
- 温泉泉質
アルカリ性単純温泉(PH10.1/PH9.68) - 主な適応症
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・うちみ・慢性消化器病・痔症・冷え性 - 備品
無料:ボディーソープ、リンスインシャンプー
有料:タオル200円、バスタオル1,000円(販売のみ)
貴重品ロッカー100円 - 休憩所
軽食コーナー、屋外展望テラス
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