サバティカル アルニカ 利用レビュー(弱点もご紹介)

サバティカル アルニカ 利用レビュー(弱点もご紹介)

引き続き抽選販売となっているサバティカルのアルニカ。
今年の4月に運良く抽選に当たり入手してから、何度かファミリーキャンプで使い特徴も分かってきたので、まとめてレビューします!

アルニカのスペック

ANOTHAPLACEでのアルニカ

まずスペックですが、以下のようになります。

本体幕ルーフ:210Dポリエステルオックス 遮光PU加工(耐水圧3,000mm)・撥水加工・UV加工、ウォール:75Dポリエステルタフタ・PU加工・撥水加工・UV加工
インナーテントウォール 68Dポリエステルタフタ/ボトム 210DポリエステルオックスPU加工(耐水圧1,800mm)
メインポール長✕2本A6061・Φ17.5mm
メインポール短✕2本A6061・Φ16mm
ブリッジフレーム✕2本A6061・Φ13mm
ペグ✕24個スチール・20cm
3.5mロープ×4ポリプロピレン・Φ4mm
2.5mロープ×8ポリプロピレン・Φ4mm
キャリーバッグ/ポールケース/ペグ・ロープケース×各1210Dポリエステルオックス
素材ポリエステル
重量総重量20.5㎏(ポール5.8㎏、ペグ1.9㎏)
収納サイズL81cm×W42cm×H35cm

ファミリー利用に十分なサイズ感

公式サイトで「8-10人」と表記がある通り大型で、一番広いところで全長620cm✕幅320cm✕高さ210cmあります。想像していたよりも大きいというのが第一印象でした。

特にリビングスペースは付属の4人用インナーテントを張っても400cm取れるので、家族4人で使うには十分。テント内にテーブルやチェア、道具類を詰め込んでも十分なスペースが確保できます。
インナーテントを使わなければ、8~10人が入れるシェルターになります。

全長620cm
高さ210cm
入口部分の幅280cm
インナーテントの大きさ220cm✕300cm
リビングルームの広さ400cm
source : sabbatical.jp

逆にここまでの大きさが必要ない場合は、一回り小さいギリアの方が使い回しが良いと思います!

幕体は一般的なスペック

アルニカの本体幕は75Dポリエステルタフタ・PU加工・撥水加工・UV加工、ルーフトップのみ210Dポリエステルオックス 遮光PU加工(耐水圧3,000mm)となっています。

雨が当たる天井部分のみ強くしているのはよくある形で、実際に30mm/h超の豪雨で使っても問題ありませんでした。
そしてまだ春・夏シーズンでしか使っていませんが、全面が210Dのogawa ティエラ5-EX2と比べると、結露しにくい印象を受けました。

幕の生地が厚いとその分外気温との温度差が生じて結露しやすくなります。

4人用インナーテントが付属(嬉しい)

だいたい1/3をインナーで使います

寝室となるインナーテントは68Dポリエステルタフタ、接地面であるボトムは210Dポリエステルオックスで強化されています。
220cm✕300cmの4人用ということで、大人2人と子ども1人であればかなりゆったり過ごせます。
4面メッシュになっているので換気性や通気性も十分。

TC素材のように重くないのと、着脱が簡単なので使いやすく、日中はシェルターとして使って後からインナーを張る使い方も容易にできます。

納得の定価

アルニカは定価88,000円(税込み)。
これを安いと取るか高いと取るかは人次第ですが、スノーピークやオガワよりは安く、品質が悪いこともなく、個人的にはコスパが高いと思っています。

ただ、入手困難なのでメルカリなどで転売されている状況で、そちらでプレミアを乗せた価格で買うとちょっと高く映るな、という印象です。

すぐに手に入れたい方にはもどかしい限りですが、今年に入ってからは毎月コンスタントに抽選が行われていることもあるので、地道にエントリーされるのがコスト面から考えても良いかなと思います。

アルニカの良いところ

とにかくスペースが広い

アルニカ幕内部

しかし広いです。
冬であればストーブなどギアも多くなるのでもう少し荷物が増えてスペースが埋まりますが、結構持て余し気味で幕内がガラガラに。
雨天時など、ここにDODのクッキングキングを入れても十分過ごせるだけのスペースがあります。

アルニカは緑の中でとても映えます。
まだ試したことはありませんが、幕内にテーブルを並べてフルオープンで使えば、相当気持ち良い環境が作れるだろうな~と思います。

さまざまなバリエーションが作れる

サイドパネルや前後パネルを使って、さまざまなバリエーションをつくることができるのも大きな魅力です。

  • フルクローズ
  • フルメッシュでオープン
  • パネル跳ね上げでオープン
  • フルオープン

という形態にでき、組み合わせることで人数・天候・眺望・気分などのシチュエーションに応じて何通りものバリエーションが実現できます。

この写真では左側を下げないで水平に取りたかったのでもう1本使っていますが、サイドパネルは連結することができるので、ポール2本でキャノピーが作れます。

フルオープンの圧倒的開放感

両サイドの計10パネルは全て開放可能で、前後・左右のパネルを跳ね上げたり、こちらのように巻き上げて使うことが可能です。

両サイド・前後面は2重構造で広いメッシュにすることが可能なので、虫の侵入を防ぎながら空気を入れたり、幕内から抜群の開放感で景色を楽しむことができます。
特に前面が台形にフルオープンできるというのが眺望を何倍にもしてくれて、とても良いです!

この開放感とフルオープンでの通気性が抜群なので、我が家の春・夏キャンプはアルニカ、秋・冬はティエラ5-EX2というローテーションになりそうです。

シルエットが美しい

自分がそうであるように、珍しいテントを見ると思わず「お、○○だ!」と気になってしまいます。
まだまだサバティカル、その中でもアルニカは珍しいので他のキャンパーとかぶりませんし、目を引くものであることは間違いありません。

実際に隣を歩く方の「お、アルニカだ」という声をよく聞きます(^^)

日中のシルエットもカッコいいのですが、夜に幕内からの明かりで浮かび上がるシルエットが何とも美しい…!

インナーテントをもう一つ入れられる

あまりこういう使い方をする方は少ないと思いますが…。
アルニカの幕内の広さを活かして、幕内にもう一つインナーテントを張ることもできます。

実録:ダブルインナーテント

以前幕内にコットだけで寝た時、いくら閉じているとは言ってもやはり少し虫が入ってくるのが気になってしまい、あまりぐっすり眠れなかった経験がありました。

そのため、付属のインナーテントには妻と子どもが広々と寝て、僕はOgawa ステイシーST2のインナーテントを入れて使ってみました。

これの良いところは、もちろん虫の侵入を最大限まで防げることにあるのですが、それぞれのインナーテント内を広々と使えるので、夏場の暑さを軽減することができることです。

ダブルインナーテントにしてもご覧の通り十分なゆとりがまだあります。意外にアリだな~と思った次第でした。

決して夫婦の仲が悪いからではありません(笑)

外気温12℃くらいまでは全然平気

今年のゴールデンウィークに河津オートキャンプ場に行った歳、夜の気温が12℃だったのですが、この気温であればインナーテントの中は十分暖かく、またインナーテントに入らず幕内でのコット就寝でも寒さは全然気になりませんでした。

うちの子は4歳ですが、幕内に入ってしまえば寒がったりすることもありませんでしたので、気温1桁まではこのテントでファミリーキャンプをして何ら問題が無いと思います、

雨でも安心して利用できる

7月にほったらかしキャンプ場に行った際、夜中に30mm/h超の豪雨に当たりました。

2時間ほどで落ち着いてくれたのですが、テントの外は深い水溜りができ、地面からテントの中に一部水が入ってきてしまう状態。

そのようなコンディションでも、アルニカのルーフは210Dポリエステルオックスで、耐水圧3,000mm。
しっかり雨を防いでくれて、雨が染み出すこともありませんでした。

なお、インナーの底面も210DポリエステルオックスでPU加工(耐水圧1,800mm)ですが、この豪雨では保護も兼ねて使っているPVCマルチシートが性能をいかんなく発揮しました。

備えあれば憂いなし。何度も紹介していますがオススメです。

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Ogawa
各種サイズ展開あり。折り畳んで使うことで複数のテントで使い回せます。
耐水圧10,000mm以上
縫い目のない高周波溶着で加工
つまり素材・加工ともに最強の完全防水。

アルニカの弱点

というように、アルニカは良い所尽くしで大変気に入っていますが、当然ながら弱点だったり気になるところも幾つかあります。

ポールは弱め

アルニカ付属品

使用上は問題無いレベルですが、3回のキャンプで外側に湾曲させて通すポールにややクセ(曲がり)が生まれています。
A6061・Φ16mm/Φ17.5mmのフレームなのですが、ogawaのテントと比べると強度は劣るなと思いました。

幸いにしてまだ強風には当たっていないのですが、アルニカは高さが210cmあるので風の影響を受けやすいです。
風が強いときはガイロープで補助してあげたり、より剛性の強いテントを選択した方が無難かと思います。

砂地・雨天時の設営には向かない

アルニカは構造上地面に幕体を置いて、ポールを差し込んで立ち上げる設営方法になります。

アルニカ 設営
幕体を地面において、スリープにポールを差し込んでいきます

したがって、砂地や雨天時に地面がぬかるんでいたりすると、幕体を地面に置いた時に内側が汚れてしまいます。

ポールを先に立ててフライシートを被せる形であれば問題ないと思いますが、設営が終わった時点ですでにテントの内側が汚れているのは地味に悲しいです…。

アルニカは芝生や草地などで汚れないサイト、かつ雨天での設営にならないときに限定して使うべきと思います。

夏場のフルクローズはサウナ状態

7月のほったらかしキャンプ場で、夜通し雨が降ったのですべてのパネルを閉め切って就寝。
翌朝は晴れて、自分は早く起きて外で雨に寝れたものを片付けしていたりしたところ…

あつーーーーーーい!!!

という子どもの悲鳴が(苦笑)
日光に照らされた幕内はサウナ状態になっていました…。

夏場のフルクローズは朝でも地獄なので、雨でも半分メッシュにして開けておくなどしないと、しんどいです。

自動車での運搬が大前提

幕体が大型なので、それだけ重量があります。
ポールやペグの付属品も含めると総重量20.5kg。持ち運びは大変です。

オートキャンプもしくは駐車スペースからカートで運ぶなど、自動車での運搬が前提になりますし、積載スペースも取られます。

子どもと比べても結構な大きさ

本体幕・インナーテント・各種ポール・ペグ&ロープのすべてが一つに収まるキャリーバッグはL81cm×W42cm×H35cm。
すべて入れてもゆとりがある作りになっているので、収納のときには楽なのですが、ひとまとめにするとそれだけスペースを取るので、僕はポールは別にして分散させて積載しています。

弱点はあるものの、それを凌ぐ圧倒的な魅力

ご紹介したように幾つかの弱点があり、特に雨天時の設営は「どうしようかな~」と自分でも悩んでいますが、圧倒的な通気性と開放感はその弱点を補って余りある魅力があります。

ファミリー利用には十分なスペースを備え、雨や外気温への耐性も十分。
眺望も抜群なのできっと良い思い出を作ることができるはずです。
アルニカは、ファミリーキャンプ用のテントとしてすごく良いと思います。

今年も寒さが厳しくなるまであと何回か使いたいと思っており、紅葉キャンプもアルニカで行ければなぁと考えています。
またキャンプ利用した際はその様子をお届けします!


アルニカを手に入れるためには

サバティカルのギア・テントはA&Fのみでの販売と元々販路が限定されており、かつ人気のため入手方法が限られるのですが、基本的には「公式サイトの抽選販売に申し込む」ということになります。

メルカリ等の転売からの入手はコストが高くなることもあり、おすすめしません。
定価より高く購入するなら、スペックから言ってもogawaのアポロンを購入すべきだと思います。

ちょうど現在9月入荷分の抽選申し込み期間中ですが、毎月コンスタントに応募機会が開かれているので、折々で公式サイトをチェックするのがよろしいかと思います。

当選のコツ?

ちなみに効果があるのかは定かではありませんが、僕が運良くアルニカに当選した際、抽選申込みフォームの項目は

  • SNSアカウント名
  • よく利用するキャンプ場
  • 所持しているテントブランド
  • 気になるテントブランド
  • よく利用するアウトドアショップ
  • ご意見・ご要望

などの自由記述欄を含めすべて詳細に書いて申し込んでいました。
「転売防止」という大きな取り決めがありますので、そうでなく真剣に欲しいのだということはしっかり表明するに越したことはないと思います。

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